予防接種について

近年、日本も公費で接種できるワクチンのラインナップが充実してきてようやく先進国 の仲間入りをしました。3歳までに接種すべき公費助成のあるワクチンだけでも、ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、4種混合ワクチン(3種混合+不活化ポリ オ)、B型肝炎、BCG、MR(麻疹・風疹)および水痘と多種多様です。加えて、できれば接種しておきたい任意ワクチンに、おたふくかぜ、ロタウィルスが あります。このうち不活化ワクチンに分類されるものは、1回では免疫がつきにくく、複数回の接種が必要です。

生後2か月になったらヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチン、ロタワクチンを開始しましょう

「何からうてばよいですか」としばしば質問を うけますが、乳児期で最も恐ろしい感染症は細菌性髄膜炎です。まず生後2か月になったら、ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチン、B型肝炎ワクチンを開始しましょう(できれば任意接種としてロタウィルスワクチンも)。ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンの導入により、近年、乳幼児の化膿性髄膜炎(重症感染症)は激減しております。引き続いて、その他のワクチンのスケジュールも進めていきましょ う。ワクチンごとに接種回数や接種間隔が規定されており、それぞれのワクチンで注意すべき事柄があります。疑問な点は、小児科専門医にご相談ください。予防接種は普段の外来でも対処しますが、感染予防のため特別に予防接種外来の時間を設けておりますので是非ご利用ください。予防接種は受付およびお電話に て予約を承ります。接種の1週間前までにご予約ください。在庫確認を要するためウェブ予約システムはご使用いただけません。悪しからずご了承ください。

同時接種をおすすめします

乳児の感染症予防を遅滞なくすすめていくために当院では同時接種をお勧めしています。先進国では古くから同時接種が行われており、日本小児科学会でも推奨されています。1本ずつバラバラに接種する場合と較べても副反応などの危険性は変わらないと考えられています。

ロタウィルスワクチンについて

ロタウイルスはノロウィルスとならんで流行性の強い感染性胃腸炎の原因ウィルスです。流行性が強いために5歳までに少なくとも1回はかかります。激しい嘔吐下痢により2割程度の子どもたちに入院治療を要します。ロタウィルスワクチンはこれら重症例を約90%以上減らすことが知られています。結果として、脳炎などの重い合併症も防ぎます。以前のロタウイルスワクチン(ロタシールド)は接種後の腸重積症発生の因果関係が疑われましたが、現在のワクチン(ロタテック・ロタリックス)では、接種時期を守ることで安全に接種できると考えられています。ロタテック(¥8,000 × 3回接種)およびロタリクス(¥13,000 × 2回接種)という内服タイプの2種類のワクチンがありますが、効果は同等です。

B型肝炎ワクチンの任意接種をおすすめします

平成28年から0歳児(平成28年4月以降生まれ)のB型肝炎が定期接種となりました。それ以前に生まれた方も、自費となりますが、できるだけ早期に接種をすることが望まれます。B型肝炎ウイルスの感染者は、日本国内で約100万人と推定されています。感染後の経過は様々ですが、3歳以下の子どもが感染すると、キャリア(ウイルスを体内に保有した状態)になりやすく、キャリアになると感染源となり、また慢性肝炎、肝硬変、肝臓がんなどの命にかかわる病気を引き起こします。また、急性肝炎から劇症肝炎を起こし、死に至るケースもあります。以前は母子感染や輸血が主な感染経路と考えられていましたが、性交渉、父子感染のほかに保育園での集団感染などの報告もあり、B型肝炎は誰もが感染する可能性のあるウィルスであるという理解が必要です。3回のワクチン接種によりキャリア化および劇症肝炎のリスクは極めて低くなります。